モチベーション2.0から3.0への考え方 -パラダイムシフト-

 

本日8回目のテーマは、モチベーション2.0から3.0への考え方 -パラダイムシフト– について考えてみたいと思います。本日のテーマで「モチベーションの深化」をテーマにした連載のクライマックスです。最終回はまとめ回の予定なので。ぜひ最後までお付き合いください。

 

前回は内発的動機づけの構成要素として、自律性・マスタリー・目的の三つの考え方を学んでいただきました。そしてこれがモチベーション3.0の状態であると定義してきました。理想は世界中の人がモチベーション3.0の概念をもとに生産活動をしていくことを願っています。

しかし残念ながら企業の考え方が依然としてモチベーション2.0をベースにした外発的動機付けで考えられているところがまだまだ多く存在しています。また個人で見てみても、金銭や報酬を第一目的で物事を考える人たちが多いことも事実です。

今後テクノロジーが発達していくことで、モチベーション2.0の考え方は確実に衰退していきます。AIやロボットが変わりを果たしてくれるようになるからです。したがって私たちはモチベーション3.0、もしくはモチベーション3.5(内発的動機付け×PSM)まで自分を持っていけることが理想的なのです。

とはいえ私たちの基本的な1日は70%がルーティンで動いていることがわかっています。つまり意識しないと毎日ほぼ同じような仕事しかしていないということです。それでは内発的動機付けは生まれてきません。それではどのようなことがきっかけで、モチベーション2.0からモチベーション3.0に変わることができるのでしょうか?

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方法は二つあります。それは経験から自分で気づくこと。そして誰かから外発的動機(金銭・物的報酬以外)を与えパラダイムシフトを起こし、内発的動機にシフトさせることです。すでに自分で気づくことができている人は問題ありません。自分が信じる道を突き進んでください。しかしまだ自分では気が付けていない人は、パラダイムシフトというワードがキーになってきます。このパラダイムシフトを相手に与えることで、外発的動機付けから内発的動機付けにシフトさせるのです。

 

それではどのようにすればパラダイムシフトを起こすことができるのでしょうか?まずその前に「パラダイムシフトってなに?」というからにその定義をご紹介しておきます。

パラダイムシフトは二つの言葉から形成されています。

パラダイム:一時代の支配的なモノの見方、時代に共通の思考の枠組み

シフト:移動・移行・転換

→パラダイムシフト:考え方、視点をがらっと変えること

まずはこの定義を知った上で、実際にパラダイムシフトの起こし方をみていきましょう。方法はいたってシンプル三つの方法だけなのです。

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まず一つ目は、一見無意味に見えるものに意味付をすることです。みなさん「赤心慶福」という四文字熟語をご存知ですか?この意味は「赤子のような、偽りのない真心を持って、自分や他人の幸せを喜ぶ」といった意味があります。素晴らしい意味ですね。

ではこの赤心慶福からきている商品をご存知でしょうか?赤・心・慶・福。赤・福。そう伊勢名産品赤福です。赤福はこの赤心慶福の心を込めて作られた商品だったのです。単にあんこの赤さと伊勢の福をもじったものではなかったのです。

どうですかこの説明を聞いているだけでも赤福を食べたくなりませんか?このように一見無意味に思えていたものでもパラダイムシフトが起こることによって、意味づけされ人の心に響いてくるのです。

 

 

二つ目は複雑なものを単純にすることです。よくビジネスの説明として用いられるのが、一見複雑なタスクでも俯瞰的にビジネスの全体像を把握してみます。全体像を把握した上で、タスクを細分化していくと、複雑そうに見えたタスクが実はシンプルなタスクの重なり合いであったことに気づくということです。

これからみなさんに正十八面体を描いてもらいます。おそらくみなさんは立体になった時点で書けるわけがない!と思われることと思います。しかし実際十八面体とはどのようなものなのかを以下の図で確認してみてください。

 

 

まだ難しいですか?それならばまずは正六角形を大きく描いてください。そしてその中心に正三角形を反対に描いてみてください。そして点線で同じように正六角形の中心に正三角形を描いてください。あとは簡単です逆三角形の頂点と正六角形の頂点をつなぎ合わせていきます。同時に点線でかいた正三角形の頂点と正六角形の頂点を同じく点線でつなげていきます。

するとどうでしょうか正十八面体の完成です。実は正十八面体は正三角形が18個集まっただけのシンプルな形をしていたのです。一見複雑に見えることでも俯瞰で観察し細分化することによってパラダイムシフトを起こすことが可能になります。

 

最後に見えないものを見えるようにすることです。あなたは週明けからプロジェクトリーダーにアサイメントされました。するとどうでしょうか?帰りの電車の広告で「リーダーに必要な条件6選」や家族でよったショッピングモールの本屋さんで「これからのリーダーに必要なこと」、深夜番組で「今輝いているリーダーを直撃」といったように、急にリーダーという文字が現れた経験はありませんか?これは突然あなたの前に現れたのでしょうか?

実はすでにそこには存在していたはずです。あなたにはそれは見えていなかっただけです。人と脳は、自分が関係のあることと周囲を結びつけるように無意識に設定されています。つまり今まで見えなかったものが、あることがきっかけで急に見えるようになることがあるのです。

少しゲームをしてみましょう。みなさん下の画像をみてみてください。この中にはあるものが隠されています。その隠されたものとはなんでしょうか?

 

 

わかりましたか?このようなゲームに慣れている人は一瞬で答えがわかったかもしれません。しかしあまりこのような、いわゆる脳トレと呼ばれるゲームに慣れていないとまだなんのことをいっているのかさっぱりわからないといった人も多いかと思います。

実はこれは見えないものを見えるようにするためのトレーニングです。実は一度見えてしまえば、なんで今まで見えなかったんだ?と思えるくらいのものです。まだ見えていない人はそろそろ答えをみていきましょうか?

方法はいたってシンプルです。上下にある太い青の線を隠してみてください。いかがですか何が文字が見えましたか?そうです、答えは「LIFE」という文字がこの画像の中に堂々と存在していたのです。

 

 

どうですか?一度見えてしまったら、はじめの画像に戻っても「LIFE」がくっきりと見えるようになっていませんか?これが見えないものを見えるかしたときん起こるパラダイムシフトです。

 

以上三つのパラダイムシフトの起こし方をみていただきました。どうですかたった少しの例でもみなさんの中で少し変化が起こりつつありませんか?

残念ながら多くの人は外発的モチベーションから内発的モチベーションいシフトすることが自力では難しい人もいます。あなたがマネージャー、リーダー、もしくは学校の先輩でも構いません。内発的モチベーションの重要性に気づいているあなたが、是非ともパラダイムシフトを起こしてください。モチベーション3.0が開かれた世界を一緒に作って行きませんか?

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8回にわたる”モチベーション”に関して楽しんでいただけたでしょうか?来週掲載予定の9回では最後のまとめで締めくくりたいと思っています。この連載はFacebookページ「毎日ビジトピ(@mainichibiztopi)」で更新のお知らせをしていきます。「この掲載が役に立った!!」という人はぜひいいねコメントシェアをしてください。またこのFacebook上でフォローしていただけると、更新通知が届きますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。

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