252、香りで行うブランディングが、ビジネスを変える

 

こんにちは。くらもとたいしです。

 

私たち人間は、その人と人が合うか合わないかを、相手の視覚情報や聴覚情報だけでなく、嗅覚でも判断しています。思春期の女の子と父親に衝突が生まれるのは、近親相姦がおこらないように、あえて相手の嫌いな匂いを発すると言われているほどです。

このように嗅覚が私たちの生活に及ぼす影響は小さくありません。つまり私たちはビジネスを行う際、視覚や聴覚だけでなく、嗅覚に訴えるマーケティングが必要なのです。

また嗅覚はインターネット上では体験できないため、実店舗が強みを発揮する場面であるとも考えられますね。

それでは見ていきましょう!!

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【香りで行うブランディングが、ビジネスを変える】

 

香りには生産性を高める効果があることがわかっています。例えば購買意欲を高めたり購買数を増やしたり、またその場所に行きたいと思わせることであったり、その場に長く滞在させることも可能です。つまり消費者にもっとそのサービスやモノを消費したいと思わせる効果が、香りにはあるのです。

昨今嗅覚へのブランディングは徐々にメジャーなモノになりつつあります。目には見えないはずの香りが、商品のパッケージなどと同様にそのモノやサービスをブランディングしてくれるのです。

確かに言われてみれば私たちはモノを記憶する時、視覚と同時に聴覚や嗅覚でも感じ取ることができます。例えば懐かしい香りを嗅いだ時、子供時代を思い出すなど、ノスタルジックな気分に香りはさせてくれるではないでしょうか?

 

香りのブランディングをはじめたのはハイアットプレイスで、2007年からと考えられています。ハイアット内の香りを、バニラとムスクをベースとした、ブルーベリーとライトフローラルで満たしたのです。

はじめはスポットでテストを行い、顧客の評価をオンライン上で収集していきました。香りがその滞在中の体験の向上に効果があったかを測ったのです。

今日ではこのハイアットの施策は300を超えるホテルで実施されています。つまり香りが顧客の体験を高めるのに効果があることがわかったのです。これは音楽やブランドロゴやメインカラーと同じくらいのブランド効果があることを同時に示してくれました。

 

この効果は何もハイアットのようなホテルサービス内だけで発揮するパフォーマンスではありません。広い業界、小売店やホスピタリティーなどはもちろん、病院や不動産、フィットネスなどの場所にも応用することができます。

それではこの嗅覚のブランディングを行う時に、マーケターは何を考えなければいけないのでしょうか?業界に関係なく、私たちは3つのチップスについて考えなくてはいけません。

 

<ブランドのDNAを理解する>
視覚や聴覚のブランドだけでなく、嗅覚のブランドにもそのブランドが伝えたいDNAを表していなければいけません。そのためには自分たちのブランドがなんなのかを完全に理解しておかなければいけません。

その上でこの香りは自分たちのブランドの、このコアの部分を表しているのだということを表現しなければいけないのです。例えば病院がナイトクラブのような香りをさせては反対にその病院のイメージは悪くなりますよね?

 

<テストを行う>
自分たちが表現したい香りが見つかったら、それを試験的にどこかで実施してみましょう。なぜなら香りの嗜好は地域の雰囲気や気候によっても変わります。例えばサンフランシスコではうけても、ニューヨークではうけない可能性もあるからです。

基本的な香りのブランドイメージは変えてはいけませんが、それが実際の顧客にフィットするのかは試験的に確かめてみなければいけません。

 

<どのポイントに合うかを考える>
その場所全体を同じ香りにすることも一つのマーケティングです。しかし例えば場所ごとや時間ごとなど、様々なシーンに合わせて変えることができるのも、嗅覚のブランディングの一つです。

例えば普段は柑橘系のさっぱりとした香水をつけている人が、夜の少しゴージャスなところに行くときには、甘めの香りの香水をつけて行くとします。これも立派な自己ブランディングを嗅覚で行なっている良例です。

これと同じで、同じスペースであっても常に同じ環境であるとは限りません。状況を自分で判断して香りを変えて行くのも嗅覚のブランディングで大切な部分です。

ありがとうございました。

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