279、内部登用のCEOと外部抜擢のCEOでは、どちらが優れているのか

 

こんにちは。くらもとたいしです。

 

日本でも外部抜擢でCEOが選ばれることが増えてきました。おそらくカルロスゴーン氏が日産のCEOに就任したときは、外から、しかも外国人がCEOで大丈夫なのか?という声もありましたね。

とはいえ全て外部からCEOを引っ張ってくる方法が正しいわけではありません。ビジネスの目的と現状、そして市場の動きを見極めた上で、どちらが適切なのかを考えていかなくてはいけません。

それではみていきましょう!!

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【内部登用のCEOと外部抜擢のCEOでは、どちらが優れているのか】

 

会社にとってもっとも大きな決断の一つが、新しいCEOを決める時です。新しいCEOを決めるのには2つの方法があります。それは内部から登用するか、外部から抜擢するかです。

この方法はもちろんどちらもメリット・デメリットが存在します。内部登用はその分野や会社で十分に経験を積んだ人が任されるので、安定的なマネジメントを行うことができるでしょう。

一方で外部抜擢の場合は、その分野に対して十分な知識がない代わりに、今までは考えられなかった新しい切り口でビジネスを展開していくことができます。

それではどちらの方法が良いのでしょうか?明確なことは存在しません。なぜならその会社や業界によって結果は違うからです。しかし傾向としては短期的な視点が考えると内部登用の方が成功している傾向にあることがわかっています。

しかし長期的な視点でみたときはどうでしょうか?私たちはアメリカの医療関係の業界に焦点を絞り調査した結果、短期的なマネジメントでは内部登用したCEOの方が良いスコアを出していることがわかりました。しかし長期的なマネジメントでみた場合、外部抜擢されたCEOの方が生産性の高い会社に成長することができていたのです。

 

この違いはなんでしょうか?今回の調査では医療業界に絞ったので他の業界に当てはまるかは定かではありませんが、おそらくどの業界にもある程度共通していることと思います。

それは内部登用のCEOは既存の枠組みの範囲内で改革を行います。つまり短期的な戦略としてワークする方法を実施できる傾向にあるのです。

一方で外部抜擢のCEOはどうでしょうか?おそらく初めは十分な知識がないため、誤った意思決定をしてしまう可能性があります。しかし彼らにはその業界とは異なった視点で戦略を考えることが長期的に可能です。したがって他社との差別化を計りやすいのです。

 

したがってCEOをどのように決めるかはその会社の状況によって変える必要があります。例えば会社の経営が芳しくない場合、全くの経験のないCEOを採用すると、会社自体が傾いてしまうかもしれません。もちろん起死回生を狙ってこのような人物を採用するときもありますが。

一方で長期的には変革が必要だけど、今のビジネスが順調に推移している会社なのであれば、外部抜擢をして小さなトライアンドエラーを繰り返してでも大きな変革を将来に持ってくる方が良いと判断できます。

外部だから、内部だから良いというわけではなく、目的と現状を鑑みた上で新しいCEOは選んでいかなくてはいけません。

ありがとうございました。

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