304、Amazon Goがこれからのリテールストアのスタンダードになるとは限らない理由

 

こんにちは。くらもとたいしです。

 

先日シアトルのAmazon Goを訪れてきました。バンクーバーからは日帰り旅行感覚でいける場所にあるので、新しいもの好きの私にとってはすぐにでも体験したかった場所でした。

結論、少し万引きをしているような感覚がありましたが、レジ待ちという時間の無駄が無いことは私たち消費者にとっては、本当に快適なものであると感じることができました。中国でも無人レジが増えてきているようにおそらく世界的にこのような流れは進んでいくのだと思います。

しかし本日の記事ではその流れに待ったをかけています。全てのリテールストアがそうすべきであるわけでは無いと言っているのです。なぜでしょうか?

それでは見ていきましょう。

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【Amazon Goがこれからのリテールストアのスタンダードになるとは限らない理由】

 

2018年11月22日、シアトルにてAmazon Goがグランドオープンしました。これはAmazonが提供しているリテールストアで、入り口で専用のアプリQRコードをかざせば、店を出たと同時に自動で支払いを完了させてくれる場所、つまりレジがないリテールストアがオープンしました。これはAmazonがホールフードを買収したときよりも高い株価、2.5%上昇したのです。

 

これが将来のリテールストアのスタンダードになっていくのでしょうか?リテールストアを運営している人は今すぐにでも人員を削減していくべきだ、と考えている人もいるかもしれませんが、まだ答えを急いではいけません。なぜなら費用対効果がまだ完全には測ることができていないからです。

 

確かに物事を自動化させることによって、効率化を測ることはできるでしょう。しかし全体的なコストを考えた場合、それが正しい選択であったかどうかがわかるわけではありません。いくつかのポイントからAmazonの選択は正しかったんかどうかを見ていきましょう。

 

<画期的なシステムがいつもうまく機能するとは限らない>
1990年代半ば、RFIDが電子マグネットで商品を管理できるシステムを開始しました。これは従来のバーコードスキャンに変わっていくかもしれないと考えられていました。これはAmazon Goで用いられている機能と似ているものと考えてもらって結構です。

しかしこれはあまり普及していきませんでした。理由はコストがかかりすぎたからです。またほとんどの人がバーコードスキャンに慣れていたこともあって、この電子マグネットは普及するまでに至りませんでした。

 

<セルフチェックアウト>
セルフチェックレジがここ10年で多くのリテールストアで見受けられるようになってきました。イギリスや一部のヨーロッパのコンビニエンスストアでは、セルフチェックレジがかなり普及しているところもあります。

しかしアメリカや他のところを見ていても、まだまだ有人レジに人が並んでいる状況が身植えられます。これも自分でレジ打ちをしなくてはいけないのであれば、並んででも誰かにしてもらうと言う選択をしている人がまだまだ大多数であることが伺えます。

 

<モバイルペイメント>
Apple Payなどのモバイルで決済できるサービスが増えてきました。これは現金での支払いからクレジットやデビットカードでの支払いが増えてきたように、モバイルペイメントがこれからの決済のスタンダードになると考えられています。

とはいえまだこれが普及されるとは考えられません。なぜなら様々な世代に受け入れてもらう必要はもちろんのこと、モバイルペイメントを使用するメリットがあまり感じられていない人が多くいるからです。

世界でもっとも使用されているモバイル決済は、実はスターバックスです。スターバックスのモバイル決済が進んでいる理由としては、ポイントなどのロイヤリティーを提供しているからです。つまり何か使うメリットを提示できなければすぐにシステムは変わっていかないことを示しています。

 

この記事ではAmazon Goのシステムを否定しているわけではありません。むしろこのような流れが進んでいくと考えられる中で、闇雲に全てのリテールショップがこのような方法を選択することに警鐘を鳴らしているのです。

自分たちが目指す方向性と外部の環境を見極めて選択していかなくてはいけません。

ありがとうございました。

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