334、会社の目的は利益の最大化か?それとも会社の目的を実現させることか?

 

こんにちは。くらもとたいしです。

 

あなたはビジネスを始める時、何を考えますか?もちろん考えることは山積みなので何が大事か考えてる余裕はないよ、といった声が聞こえてくる気がします。確かにそうです。

しかし「あなたはなぜそのビジネスを始めようと思ったのか?」つまりWHYを考えることはビジネスを始めるにあたって非常に重要です。多くの人がモノやサービスであるWHATやどのようにしてであるHOWを中心に考えてしまいがちですが、本来必要なのはWHYを考えることなのです。それを証明している企業があります。Appleです。こう聞くとWHYの重要性を理解いただけるのではないでしょうか?

Simon Sinek氏がTEDの中でこのWHYの重要性を解いています。動画自体は約10年前のものになりますが、今でもこの考え方は重要です。18分程の動画なので、時間があるときに視聴してみてください。

それでは見ていきましょう!!

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【会社の目的は利益の最大化か?それとも会社の目的を実現させることか?】

 

アイデアを実際のビジネスに落とし込むには時間がかかります。2012年にハーバードのポーター氏とFSGのクレイマー氏は「会社の目的はステイークホルダーの利益とソーシャルパーパスを達成することである。」とつまり利益の最大化とCSRを達成することが会社の目的と言っています。

この言葉から6年、私たちはシリコンバレーやベイエリアにある会社のマーケティングエグゼクティブやCEOにと共に仕事を行なってきました。その中で彼の考え方や彼らから感じられた会社の利益と目的の達成の目指し方に共通しているものを見つけました。

以下は彼らが発してきた言葉を中心に、どのような考え方が会社の利益と目的、両方を満たすことができるのかを見ていきましょう。

 

まずはLyftのCMOの言葉です。「多くの顧客は会社に透明性を求めている。私たちが何をしているのかを知りたがっている。つまり抽象的なものではなく、具体性を知りたいと思っている。」といいます。これはミッションステイトメントなどにある、抽象性の高いメッセージではなく、実際の行動が彼らにとっては信頼にたるものにシフトしているということです。

またSAPのCMOも、「目的は掲げることが正義なのではなく、実行に移して価値を生んでこそ正義になる。」といいます。つまり絵に描いた餅では誰も信用せずに、実際に行動に移したもののみ、評価されるということでしょう。

 

目的は社員をエンゲージしたり、インスパイヤ〜したりする力も秘めています。JuniperのCMOは、「強い目的は人を惹きつける力を持っている。多くの人は価値のある目的を求めて、そこで仕事をしたいと思っている」と考えています。強い目的は会社のDNAになります。

例えば、意思決定をする際に二つの選択肢があるとします。一つは利益が最大化すると思われる選択肢。もう一つは会社の目的と意思決定が同じ方向をさしている選択肢です。短期的な視点では前者が選ばれがちです。残念ながら実際の意思決定において、前者が選ばれることが多いのも事実です。

しかし長期的にビジネスを考えるのであれば、後者を選ばなければいけません。なぜならその場の利益を優先した会社は、次第に基盤が緩んできてしまうからです。目的に沿って意思決定を行なってきた会社の方が強い関係性が社内外問わず築き上げることができるのです。

 

これに失敗した会社を見てみましょう。みなさんおなじみの、HPです。一昔前はパソコンといえばHPを使っていた人が多いのではないでしょうか?彼らの当初の目的は社会をテクノロジーで変えることを目指していました。

しかし会社が大きくなるにつれて、社会の貢献でなく、利益の追求に目的がシフトしてしまったのです。これに気づいた消費者は次第にHPから離れていきました。消費者は敏感に会社がどのような方向を向いているかを察知することができることを忘れてはいけません。

 

HPからの教訓でもわかる通り、目的は単なる作戦やキャンペーンと言ったものではありません。本来会社の軸となる考え方になっていなければいけないのです。会社は目的よりも利益を追求するというのであれば、周りから懐疑的な目で見られていることを自覚しておかなくてはいけません。

もちろん会社は利益の最大化を目指さなくてはいけません。ステークホルダーへの責任があるからです。しかしそれが短期的な利益をあげれば良いというものではないということがわかっていただけたのではないでしょうか?長期的にビジネスを成功させるには目先の利益ではなく、会社が本来目指す目的をしっかりと実行できているかを基軸に考えなければいけません。

ありがとうございました。

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