これからのリーダーシップ（完璧な人間などいないことを知る）
本日4回目のテーマは、「これからのリーダーシップ（完璧な人間などいないことを知る）」をみていきたいと思います。
前回第3回目では、「リーダーシップの歴史（後編）」を皆さんには深化していただきました。簡単にまとめると、
- トランスフォーメーショナル・リーダーシップ(1980・90～) バーナード・バス
- シェアード・リーダーシップ (2000～)
この2つの理論が今のリーダーシップ像を形づけていると言っても過言ではありません。
そしてお待ちかね本日は、「これからのリーダーシップ（完璧な人間などいないことを知る）」をご紹介していきたいと思います。
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結論から申し上げます。これからのリーダーシップに必要なものは「SL×TFL」の組み合わせです。
「チームのメンバー全員がビジョンを持って、全員がリーダーシップを執りながら、互いに啓蒙し合い、知識・意見を交換する姿」
リーダーシップ理論の境地ともいうことができるかもしれませんが、「自分のビジョンは何か？」「自分は何者で、何をして生きていくのか？」を全員が示すことが求められているのです。
もう少し詳しく見ていきましょう。
まずTFL（トランスフォーメーショナル・リーダーシップ）です。このリーダーシップのスタイルで思いつくのは、みなさんご存知のMicrosoft元CEOである、ビル・ゲイツ氏です。彼はテクノロジーが世界を変えることを信じ、それを実現してきました。そして彼は自分が何をすべきかを知っていたのです。
また彼は現役引退後も、ゲイツ財団を作り、世界のために貢献するする活動を妻のメリンダ氏と共に行なっています。明確なビジョンが社員を動かし、会社を動かし、市場を動かし、世界を動かしたのです。
次にSL（シェアード・リーダーシップ）です。このリーダーシップのスタイルで思いつくのは人物そのものではなく、会社になります。GoogleがこのSLを発揮している会社であることは間違いありません。
Googleと聞くと世界でもっとも有名な会社かもしれませんが、主だった人の名前が出てくることが、MicrosoftやAppleとは違い出てきにくいのではないでしょうか？
実際Googleでは縦の階級が圧倒的に他の会社より少ないとされています。つまり特定のリーダーを常時させておくのではなく、その時々に応じてリーダーが変化していくのです。まさにSLの考え方で、常に社員はリーダーとしての働きを期待されているのです。
このリーダーシップ像において言えることは、リーダーは完璧である必要がないということです。どういう意味でしょうか？過去のリーダーシップ像から考えていきましょう。
今までのリーダーは高身長・筋肉質・ジェネラリスト・男性・カリスマ性エネルギッシュ・完璧主義と言ったスーパーヒーローのような人物像として考えられてきました。実際にアメリカでのリーダーの傾向値を調べたところ、この期待値に当てはまっている人がほとんどだったのです。これをリーダー1.0とします。
今新しい波、リーダー2.0がきています。それがTFL×SLの形なのです。このリーダーシップには今までリーダーに必要とされたいた以上の期待ちはあまり重要ではありません。むしろその逆で弱さを持っていることです。
人は完璧ではありません。昔のリーダーは弱さを隠していました。しかしそこからほころびが生じてきていたことも事実です。リーダー2.0では弱さを隠す必要はありません。なぜなら自分の弱さは他の誰かの強みで補えば良いのです。つまり自分が弱いポイントは、相手への譲れば良いのです。プロジェクトごとにリーダーが変わる、Googleの体制は非常に的をえているということです。
時代が変わるごとにリーダーシップのスタイルも変わると言ってきましたが、今ちょうどその転換期にあります。テクノロジーによって驚くべきスピードで市場が変化していくのに対し、人はその全てを把握することは不可能になりました。
そこでこのリーダー2.0が生まれてきたのです。それぞれ専門を持ちながら自分の強みを活かしていくスタイルがこれからのリーダーシップに求められてるものなのです。
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第5弾はリーダーシップ5Eモデルをみていきたい思います。今求められているリーダーシップ像がTFL×SL(リーダー2.0)であることはわかりました。それではそもそもリーダーシップを鍛えるにはどうしたら良いのでしょうか？今まで読んでいただけた人ならお分かりの通り、リーダーシップとは先天性のものではなくなりました。むしろトレーニングによって鍛えることができるのです。その鍛え方を次回では見ていきたいと思います。
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