814、マラソン大会が行われている地域では、そのとき心臓発作でなくなるお年寄りが増える?

 

こんにちは、くらもとたいしです。

 

今オリンピックでマラソンの開催場所が注目されています。また秋や冬は各都市でマラソンが開催されます。

運営側はけがや急病、ほかの対策を万全に内部を固めようとします。もちろんそれは素晴らし事ですが、たとえばマラソンに関係していない人たち、つまり参加者や見物客以外のそのほかの人たちに気は回っているのでしょうか?

もしかすると私たちが知らないだけで、マラソン大会がきっかけで亡くなる方だっているかもしれないのです。

それではみていきましょう!!

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【マラソン大会が行われている地域では、そのとき心臓発作でなくなるお年寄りが増える?】

 

4月17日、ボストンで121回目のマラソン大会が開催されました。ボストンのマラソン大会は直距離の中では最も古くからおこなわれている大会とされています。約30000ランナーが参加し、500000人の観客が押し寄せるといいます。

このような大型のイベントを実施するときは、安全の配慮をするためにとてつもない投資を行わなければいけません。大体1900名の医療プロフェッショナルと3500名の軍人・警察が導入されているのです。

このように参加している人たちへのケアはもちろん十二分に気を付けなければいけませんが、そのマラソンに参加していない人たちはこのようなイベントが起きることで何か弊害が生じているのでしょうか?

 

そこで私たちはマラソン当日の1145名の病院に担ぎ込まれた患者と、その後週間前の11074名の病院に担ぎ込まれた患者(ともに月曜日と条件を整えています)を比較して、マラソン大会を実施たことによる影響の因果関係を調べてみることにしました。

私たちのゴールはマラソン大会で交通規制やそのほかのインフラの制限が起こることで、お年寄りなどの救急搬送などに影響をおぼしているかどうかを決めることです。

 

またそれ以前にも2002年から2012年の間の11の州で行われたサンプル結果もそろっています。結果マラソン大会当日に緊急で運び込まれた患者のほうが、そのほかの週に緊急で運び込まれた患者に比べて死亡する確率が高いことがデータから読み取ることができました。(当日の患者の死亡確率は28.2%でそのほかの週の死亡確率は24.9%だったのです)

 

何が原因でこのような数字になったのでしょうか?

 

もしかすると交通規制がされている影響で、いつもと違った病院、例えば郊外のクオリティーの低い病院に運び込まれたのかもしれません。

しかしマラソンの日とそうでない日との病院をどこに運ばれていくかといった差が生まれるとは証拠として考えることができませんでした。反対に通常の人違う対応がマラソン大会の日に行われていることが発見できなかったのです。

 

そこで私たちは病院につくまでの時間を考えてみました。救急車の搬送時間を国のデータベースから情報を受け取り、家から病院までの搬送時間の平均を算出しました。

すると約4.5分、通常に比べると、マラソン大会の日のほうが到着が遅いことが分かりました。通常より30%遅いということになるのです。

 

このように私たちの研究では道路の規制や様々なインフラの混乱が、搬送を遅らせているとの結論に達しました。緊急の患者にとっては数分の遅れが命取りになるということなのです。

この結果は、よりもっと多くの公共のイベントの場合は対応していかなければいけないのではないでしょうか?イベントの内部にはすでに十二分に気を注がれているとは思いますが、その思いをもっと外に向けなければいけないのです。

 

アメリカでは4月から7月にかけて大型のイベントが多数催されます。緊急の患者には数分の遅れが命取りになるということを理解し、イベントのアレンジを行っていかなければいけないでしょう。

ありがとうございました。

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