まとめ -モチベーション-

本日のテーマは、まとめ -モチベーション– で最終回です。

全9回にわたり、モチベーションについてみなさんと深化させてきました。ここではダイジェスト版として全体の振り返りと私が考えるモチベーションを語る上で、大切なことをかいつまんでまとめていきます。

初めてこの記事を読んだという人は、下記に過去記事のリンクがあるので、ぜひ参考にしてください。

それでは早速全9回で私たちがモチベーションの何について学んできたかを振り返ってみましょう。

 

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<第1回:モチベーションとは何か>

前提として私たちは、人間の能力や特性が再評価されている時代に突入しました。なぜならテクノロジーが発達するにつれて、私たちは単純労働から解放され、よりイマジネーティブ・クリエイティブな能力が求められるようになったからです。

つまり0から1を生み出すビジネスモデルが求められるようになったのです。

 

それと同時に人間のモチベーションにもフォーカスが当てられるようになってきました。なぜならモチベーションは新たなモノやサービスを生み出すガソリンになるからです。ここではモチベーションを、

人を特定の行動に向かわせ(行動の方向性)、そこに熱意をもたせ、持続させること

と定義します。

 

<第2回:モチベーションの種類>

モチベーションには大きく分けて2つの種類があります。外発的モチベーションと内発的モチベーションです。

まず外発的モチベーションにの定義としては、

昇給や・昇進などの報酬が「外部」から与えられる影響で、高められるモチベーション

です。このモチベーションには、何か第三者が介在しています。つまり一人でモチベーションをあげるというよりかは、外部の環境次第でモチベーションの高さが変わってきます。

 

次に内発的モチベーションの定義です。

「楽しみたい」「やりたい」などの、人間の内面から湧き上がるモチベーション

このモチベーションの種類は何に自分が熱中できるかといったことが焦点となります。周りの環境がどうであろうと、自分が没頭したいと思える対象に対して大きなエネルギーを持たすことができるのです。

 

「キャンドル問題」でも訴えられている通り、外発的動機付けには限界があります。外側から与えられる報酬がなくなったと同時に、私たちのモチベーションもなくなってしまうからです。

しかし残念なことに未だ多くの企業は外発的モチベーションを軸にビジネスを考えています。しかし本来は自分が心から没頭したいと思える内発的モチベーションを主流に、私たちは動いていかなければいけないのです。

 

<第3回:モチベーションの歴史(前編)>

1940年に初めてモチベーションが理論という形で世に広まっていきました。その先駆けがニーズ理論と職務特性理論です。

これらは基本的なモチベーションの考え方を表していました。特に動物としての生存本能から人間が持つ承認欲求まで、非常にファンダメンタルな理論を確立してくれました。

ただこの理論は世界が高度経済成長の中作られたもので、その当時を映し出す理論としては正解でしたが、21世紀の考えられ方は少しここから進んだものになります。その考え方を第4回のモチベーションの歴史(後編)で紹介しています。

 

<第4回:モチベーションの歴史(後編)>

以下4つの理論(期待理論、ゴール設定理論、社会認知理論、プロソーシャルモチベーション)は外発的・内発的モチベーションを表してくれている理論です。特にこれからのモチベーションを語る上で欠かすことのできない理論は、ぴろソーシャルモチベーション(PSM)です。

これは、他者視点のモチベーションとして考えられています。人は一般的に自分のことよりも、相手に何かをしてあげたいと感じる生き物です。誰かの役に立つために自分は存在していると考えることによって、昨今のビジネス環境、つまりチームワークが重視される環境で大きな力を発揮してくれます。

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<第5回:これからのリーダーシップについて>

モチベーションがリーダーシップにも影響を与えています。なぜならリーダーは英語でLeader、つまり人を魅了し巻き込むのが仕事です。つまりいかに人をモチベートさせることができるかが、リーダーが成功できるかどうかの大きな要因となってくるのです。

有名な経営陣を思い出してください。彼らは社員を鼓舞するような名言を数々残してくれています。私は手前味噌ですが、スティーブ・ジョブズの「Stay Hungry, Stay Foolish」が心に刺さりました。リーダーシップのカテゴリーはリクエストが多いトピックだったので、他のTOPIC SELECTIONで改めて紹介していきます。

少し前置きが長くなりましたが、これからのリーダーシップに求められることは内発的動機づけとプロソーシャルモチベーションのコラボレーションです。なぜかは今までのトピックを読んでいただければ一目瞭然ですよね?

 

<第6回:モチベーションの考え方>

モチベーションの考えられ方は大きく分けると3つに分けることができます。

■モチベーション1.0:人類が生き残るために形成されたモチベーションで、例えば原始時代の狩猟や災害からの身を守るために働いているモノ。

■モチベーション2.0:外発的動機付(ニーズ理論・期待理論)がベース。効率化が追求されていく中で、いかに人が機械的に動くことができるかがポイント。金銭や報酬などがインセンティブ。

モチベーション3.0:内発的動機付(職務特性理論・ゴール設定理論・社会認知理論)がモチベーションを高める動機。自分がやりたいからやっているといった自発的なモチベーションの考えられ方。ダニエル・ピンク氏の著書『モチベーション3.0』推奨。

モチベーション3.5:PSM(プロソーシャルモチベーション)×内発的動機付が重なり合ったモチベーションの考え方。

前述の通り、今私たちは0から1を生み出す能力が求められています。したがって私たちのモチベーションも自然と3.5のような考えられ方が求められてくるのです。

 

<第7回:内発的動機づけの構成要素>

では内発的動機づけはどのような構成で考えられているのでしょうか?それは、

■自律性:他者からの指示待ちではなく、自分から考え行動すること

■マスタリー:習熟度(慚近線であり100%になることは無い)

■目的:自律性とマスタリーの主柱であり、何に人生を師事しているか

の3つです。

これには「経験→挫折→実行→継続→成果」の流れで考えていかなければいけません。多くの人は挫折の段階でやめてしまいがちです。またなかなか継続することができずに成果を得ることができないほとがほとんどです。心からやりたいと思ったことが成果を結ぶためには時間がかかります。

 

<第8回:モチベーション2.0から3.0への考え方 -パラダイムシフト->

頭でわかっていても、なかなか2.0から3.0へ移行することができないものです。誰かの人押しが必要なのです。その人押しがパラダイムシフトを起こすことです。

パラダイムシフトとは、

パラダイム:一時代の支配的なモノの見方、時代に共通の思考の枠組み

シフト:移動・移行・転換

→パラダイムシフト:考え方、視点をがらっと変えること

で、その起こし方には3つの方法があります。

■無意味→意味付け

■複雑→単純

■見えない→見える

です。それぞれの例は第8回の記事にまとめてあるのでぜひチェックしてみてください。

多くの人は外発的から内発的モチベーションにシフトすることが自力では難しい人もいます。あなたがマネージャー、リーダー、もしくは学校の先生・先輩でも構いません。

内発的モチベーションの重要性に気づいているあなたが、是非ともパラダイムシフトを起こしてください。モチベーション3.0が開かれた世界を一緒に作って行きませんか?

 

以上がこれまでのモチベーションの連載についてのまとめ記事になります。まとめ記事だけでもかなりの分量になってしまいましたが、一読の価値はあると信じています。詳細が気になる人は、各回ごとの記事もみてみてくださいね。

 

またモチベーションを語る上で、私が感銘を受けた本をここで紹介しておきます。ここで紹介する本は極一部ですが、その代わりかなりおすすめなので、ぜひ近くの本屋さんか下記リンクから購入してみてください。

『モチベーション3.0』(ダニエルピンク著)

 

『モチベーション革命』(尾原和啓著)

 

『フロー体験』(チクセントミハイ著)

 

『10年後の仕事図鑑』(堀江貴文×落合陽一著)

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